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いろいろレビュー

劇場版「ベルサイユのばら」を鑑賞してきました!原作・TVアニメ版履修済の私が感じた良かった点&惜しかった点

まかろんろん
まかろんろん
まかろんろん@節約は実は長年のベルばらファンであります!

YouTubeでアニメ版一挙放送を行っているのをきっかけに
一気に再燃しまして、大変遅ればせながら劇場版を先日観に行ってきました。
映画館なんて十数年ぶりくらい?この私を動かしたのはすごいことですよ!(笑)

劇場アニメ『ベルサイユのばら』公式サイト

来場者特典もいただきましたよ!

正直この内容を2時間でどうまとめるんだろう・・・とやや心配でありましたが
結果、観に行って良かった!と心より思いました。
今回、ベルばら大好きな私が劇場版を見て自分なりに感じた
良かった点・惜しかった点等をまとめてみたいと思います。

注意ポイント

・惜しかった点はあくまで2時間でまとめるのは難しいだろうという前提で
やや辛口気味に書いています。
・盛大にネタバレしています。劇場版鑑賞済み・ネタバレOKという方のみ
ご覧ください。

・原作・TVアニメ版異なる箇所がありますが両方大好きです。
・動くメディアということでTVアニメ版との比較が多くなります。
・@節約がオスカル様推しなのでオスカルの話が多めです。

良かった点

声優陣の演技力・歌

良い意味でも悪い意味でもTVアニメ版は全体的に大分強烈だったので、
劇場版のトレーラーを見た時に随分キャラデザも声も軽快すぎて
逆に大丈夫かな?と思ったのですが、
ここはさすがプロですね、見事な演技力でした。
キャラデザを一言でいうと昭和のTVアニメ版はこってり、
令和の劇場版はあっさりといった感じですが、
主題歌・声それぞれの世界観にマッチしていて全然違和感ありません。

オスカルで言うと、自分の思いを内に秘めたクールで陰のある雰囲気のアニメ版は
田島さん、溌溂としつつ時折艶っぽさを感じる雰囲気の劇場版は沢城さんで
それぞれの魅力がうまく引き出せていると思います。

劇場版の声優さんは歌唱力にも定評のある方揃いの為
歌も超クオリティ高く、歌だけを目当てに映画館に行くのも大有だなと。
しかし、2025年になってベルばらのキャラソンが出るなんて
夢にも思いませんでしたね~!
「The Rose of Versailles」のMVをOPで
「Believe in My Way」のMVをEDでそのまま使いまわせそう!
(そんな新作アニメをぜひ観てみたい・・・!)

(TVアニメ版との比較)原作に忠実

個人的にはアニメ版も大好きですが、やや改変があり評価的に賛否両論あります。
劇場版ではより原作に忠実でアニメ版に不満があった方にも満足できる内容に
なっているのではないでしょうか。
特にオスカルの最期あたりの心境、アニメ版では多くの後悔を抱えて
散っていく印象が強かったのですが
(そもそも男として生きたことへの後悔もありそうなくらい)
劇場版では全力で最後まで信念を貫いた悔いの無い姿で描かれており、
アニメ版→劇場版と観てきた身としてはオスカルがようやく報われたと
感じました。これだけでも観に来た甲斐が本当にありました。

個人的に衛兵隊での絡みがアニメ版と比較し丁寧に描かれていたのが嬉しいです。
打ち解けていくシーンは映像にするとごくせんチックで
熱くてちょっと懐かしい感じ(笑)

歴史ものとしての解説が丁寧

地図・ナレーション・字幕等でフランス革命前後の移り変わりを
丁寧に説明されておりこの頃の歴史に興味を持ちやすくなる作りは◎でした。

やむを得ない改変部分の自然さ

原作・TVアニメ版ではアンドレの目の負傷原因は黒い騎士によるものでした。
黒い騎士を登場させない劇場版ではどうなるのか?と思っておりましたが

・ド・ゲメネ公爵が市民に因縁をつける(ピエール坊や)
・貴族ということでオスカルとアンドレ(は濡れ衣ですが)が市民に襲われる
・アンドレの目の負傷

この時系列がバラバラの3シーンを上手く1か所にまとめたなと感心しました。

惜しかった点

歌の尺が長すぎると感じた

前述のとおり歌唱部分は素晴らしい!のですが、
貴重なたった2時間という制約の中で全体的にやや尺を使い過ぎに感じました。
(映像である程度補完したのは良かったのですが・・・)
歌だけのために尺を取るより、歌部分はボリュームダウンし、
その上からセリフを重ねて物語を進行させていった方が
もう1つ2つエピソードを追加できたのでは?と思います。

ダイジェスト感が否めなかった

キャラの感情が追い付かない(やや置いてきぼり感)

尺の都合上しょうがないのですが、特にオスカルがフェルゼンに惹かれていく
部分がかなり唐突過ぎて感情移入しづらいのでは?と感じました。
中途半端にするくらいならマリー→♡←フェルゼンの描写だけで
留めておいても良かったのではないでしょうか。

こういった部分はマリー渡仏から革命までの内容込みの2時間での
表現はほぼ無理なのでしょうがないですね。
アンドレとの関係は割と丁寧に描いていたのでここは及第点だったかと思います。
(ただ、オスカル→アンドレに関する感情はあの短時間では
恋心というより同情心という印象がやや強めでしたが・・・)

原作の重要キャラがほぼ登場しない

デュ・バリー夫人やジャンヌ、ポリニャック夫人といった
強烈キャラのエピソードがほぼすべてカット。(一部チラッと出てくる程度)
最重要キャラのロザリーもモブ扱いでした(詳細は後述にて)

オスカルが平民側につく強い理由が理解しがたい

パリの財政を淡々とマリーに伝える描写は有ったものの
アラスのエピソードやロザリーとの出会いなどがカットされているため
平民との関わりが薄い中、大貴族のお嬢様であるオスカルが
自分の身を犠牲にしてまでどうして平民サイドについたのかという
決定的な理由が乏しく感じました(アンドレの目の負傷原因も含め)


原作・アニメ履修済の方にとっては「ああ~このシーンか」とか
「まぁ尺の都合しょうがないよね」となるが、初見の方には
展開がジェットコースター過ぎてついていけないんでは?と感じました。

ロザリーが一瞬しか出てこない

ロザリーとの出会いはオスカルが平民側に傾く大きなきっかけの一つとなります。
そのくらいの超重要キャラですがピエール坊やを助けるシーンに出演し、
それっきり登場しません。まぁロザリーは絡みのある重要人物が多く、
出してしまうと収拾がつかなくなるのだろうなぁ・・・。

ロザリーがオスカルに憧れ(恋)的な感情を持っているというシーンも
物語を盛り上げるポイントになりますが、ロザリーはじめ、貴婦人にも
オスカルファンが多いというエピソードがほぼ皆無のため
オスカルの「貴婦人や女性からもモテモテ」という魅力を
十分に表現しきれておらず残念でした。

マリー・フェルゼンの露出が少なめ

主題歌をマリー・オスカル・フェルゼン・アンドレで歌っていることから
この4人が満遍なく出てくるという雰囲気が感じられました。
しかし、中盤~後半にかけてほぼオスカル&アンドレメインの展開となることから
マリー&フェルゼンの出演割合は全体を通すと圧倒的に少ないです。
(アニメ版ではダイジェストながら映像付きでふたりのその後の
エピソードがありましたが、劇場版はEDの字幕のみ)
フェルゼンに至っては後半全くといっていいほど登場しません。
マリー・フェルゼンを目当てで鑑賞しに来た方には
やや消化不良だったのではと感じました。

逆にいうとオスカル・アンドレ・この2人のカップリングが好きな方にとっては
結構満足度高い仕上がりになっているのでは?と思います。
(@節約もオスカル推しだったのでおおむね満足でした)

(TVアニメ版との比較)革命シーンの迫力

アニメ版と比較し、当然のことながら演出方法・技術力も時代の進化で
格段に向上しているはずなのにダイナミックさ、
迫力の面でアニメ版より劣るように感じました。
なんていうんだろう・・・棒立ち感がややあるというか
隙があり過ぎて不自然というか。
ただ剣戟シーン(アンドレとの稽古・アランとの一騎打ち)は全体的に
臨場感あって良いなと感じました。となると銃を使うシーンが問題・・・?

賛否両論部分

ミュージカルアレルギーがある人は辛い

前触れなしにいきなり歌いだすシーンが多く、こういったのが苦手な方には
結構キツイのではないでしょうか?(笑)

(TVアニメ版との比較)ジャルジェ将軍(父)が柔和になっている

TVアニメ版はザ・頑固な昭和のカミナリ親父的な描かれ方をしていましたが
令和版は非常に理知的で理解力のある描かれ方をしていました。
ただ、この強烈な将軍のキャラがあってこそ引き立っていたエピソードも
多かったためこれはこれでどうなんだろう・・・という複雑な心境です。
こういった理由から劇場版の方は家族との絆が弱く希薄に感じました。

また、アニメ版は母(ジャルジェ夫人)の登場は前半ほんの少しだったことから
まさに昭和的な亭主関白っぽい雰囲気(父の意見が絶対)がありましたが
劇場版では父母と一緒の食事シーンもあり、ふたりでオスカルを応援していると
いう印象を強く感じました(母も対等に意見が出来るというイメージ)
これも時代背景によるものなのでしょうか。

通常の映画よりも応援上映向け?

応援上映とは映画の上映中に観客が声や拍手を出すことが認められた
特別上映回のことを指します。
今回の劇場版は黙って見続ける普通の映画としてではなく、
歌唱シーン・戦闘シーンで手拍子や拍手などを入れた応援上映の方が
盛り上がりそうだなと感じました。事実、各地で開催した応援上映は
チケットが即完売になるほどの盛況ぶり。
応援上映の様子をCMで流したり、もっと会場を増やしたり
することで集客効果がもっと見込まれたのでは?などと思います。

この記事の投稿日である3/28の翌日(3/29)からおそらく最後?になる
応援上映(3/31分)の予約が開始されます!
気になったという方はぜひ!

picture of macaroons line

いや~サラッと書こうと思っていたんですが
こんな長文になってしまいました・・・。観にいくかどうかギリギリまで
結構迷っていたのですが、とにかく観に行って良かったです!
惜しかった点もいくつかありましたが、全体通してみると
非常にクオリティ高く、昔からのファンも若いファンにも
興味を持ってもらえるような仕上がりとなっていたのがとても良かったです。
あの濃ゆい内容を2時間にまとめ上げるのには
非常に苦労があったことと思います。

2025年のベルばらをこんな形で観る事が出来るなんて感無量です。
制作陣の皆様に感謝感謝!これをきっかけにベルばらを知る方が増えたり
グッズやイベント等の輪が広がってくれればな~と期待しています!

まかろんろん
まかろんろん
最後に大切なことなのでもう一度、
ぜひこの絵柄&キャストで30分アニメ枠で連載して欲しいなぁ~

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